YouA × Daisy Rumi

DRESS THE LIFE 阿部ゆう子
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Daisy TOP STYLIST 土田瑠美

Talk Session

常に新しいウエディングスタイルを提案しつづける2人のスペシャル対談が実現。
コーディネーターとヘアメイク、それぞれの立場から見たウエディングへの思いや展望、
新ブランド「Up to you」の起ち上げに向けた想いを語っていただきました。

ジーンズだってOK!
先入観にとらわれない
ウエディングを叶えたい。

阿部ゆう子(以下 阿部):瑠美さんとは、オーダーメイドフォトウエディングで一緒にお仕事して、ウエディングについていっぱい話してきたよね。

土田瑠美(以下 瑠美):ウエディングの話、ずっとしてますね(笑)

阿部:瑠美さんには何度も話したかと思うんだけど、私がウエディングドレスの仕事をしてきてずっと思ってるのは、ウエディングドレスをもっと気負わずに楽しく着てもえたらいいなってこと。「痩せてから行きます」とか「準備してから来ます」っていうお客様が結構多くて。でも、着ることによって急に気持ちが変わったり、気づいたりすることがあるんだよね。だから、気負わずに「まず、着てみよう」って思ってほしいの。

瑠美:ウエディングドレスは、着てみないと分からないっていうのは確かにありますよね。でも、ウエディング自体も分からないことがすごく多い気がします。

阿部:ウエディングって、意外とルールとか制約があるんだよね。「プラン内で選べるドレスはここからここまでですよ」とか、「結婚式当日に着ないドレスを前撮りで着る時は、プラスいくら」みたいな。自分のためのドレスなのに、見えない制限があるから、楽しくないというか。自分で選んでいるつもりが、選ばされている感じがしない?

瑠美:確かに。式場の人が言うことは守らないといけないって思っちゃう。

阿部:きっと業者側の効率優先の考え方が、いつのまにが「しきたり」「常識」みたいなものになっちゃったのかな。瑠美さんは、自分の結婚式をした時はどうだった?

瑠美:私の時も結構きまりが多かったかな。まあ、私の場合、ヘアは後輩にやってもらえるから、割と好きにできたけど。でも、「時間がないからこの髪はできない」っていう決まりはありました。だけど、私はブライダル業界の人間じゃはないから、そんなの気にしなくてやっちゃう。「これはダメ」っていう考えが、私の中にないので。きっとブライダル関係者からすると、「このヘアチェンジは難しい」って思うかもしれないけど、結婚式をする本人が本当にかわいいと思えることを叶えるのが一番いいと思う。

阿部:私もそう思う。実は以前、「結婚式でジーンズを履きたい」っていうお客様がいて。その時に担当したスタッフが「それはできません」って断ったことがクレームになったの。担当したスタッフは、「ジーンズはフォーマルじゃない。結婚式にふさわしくない」っていう考えだったと思うんだよね。でも、大切なのはゲストの方がどう思うじゃないのかな。ゲストが田舎のおじいちゃん、おばあちゃん、親戚中心だったら、結婚式にジーンズは厳しいかもしれない。だけど、ゲスト全員が親しい友人だったら、ジーンズでもアリだと思うんです。だから、お二人の結婚式だから、お二人が決めて良いんですよって言える人が、この業界にもっと増えたらいいなって思います。

瑠美:うんうん。その点でいうと、阿部さんってウエディングに対する余計な先入観がない!だから、一緒に仕事していてすごく楽しい!この前撮影したカラーベールのコーディネートも、すごく素敵なものができたと思います。「ベールって白しかないけど、カラーもかわいいのかな」って思って阿部さんに相談したら、「じゃあ、作るよ!」っていって作ってくれて。で、実際にカラードレスにカラーのベールを合わせてみたら、すごくかわいくて。「ベール=白」みたいな先入観を捨てて、「かわいい!」って思うものを実際にカタチにするのがすごく楽しい。


阿部: 私たちが今、頑張っているオーダーメイドフォトウエディングは、結婚式ではタブーとされていることでも、「フォトならできるよね」ってことで始めたんだよね。デニム羽織ったり、スニーカー履いたり。「結婚式でこんなコーディネートやりたいな。でも、やっていいのか分からない」っていうお客様は結構多いと思うの。そんな方に向けて、Sweet Closetがオーダーメイドフォトウエディングで新しいスタイルを提案することで、「こんな風にもやっていいんだ」ってたくさんの人に知ってもらえてるんじゃないかな。

瑠美:確かにそう。お客様がやりたいっていうスタイルを、ドレス・アクセサリー・ヘア・メイクをトータルで作って撮影できるのは、他の前撮りとは違いますね。一般的な前撮りは、結婚式のリハーサルって感じかな。

阿部:確かに、前撮りは業者側から言わせると「リハーサル」。当日と同じ衣装を着て、当日と同じメイクとヘアを作って。それで、「前撮りと同じことをすれば、本番はスムーズにいきますよ」「時短になるでしょ」みたいな。でも、女の子だったら、当日と違うドレスが着たいし、当日と違うヘアスタイルにしたいはずなんだよね。だけど、お客様はそれはしてはいけないことって感じてしまって、「前撮りは本番と同じじゃないといけない」って思ってる。

瑠美:式場の人に言われたことが正しいって思っちゃいますよね。それが当たり前の流れっていうか、型にはめられているというか。

阿部:そう、型!Sweet Closetのスタッフも言ってたな。「他の前撮りは型。でも、Sweet Closetのオーダーメイドフォトウエディングは作品撮りなんです」って。

瑠美:確かに。業界としては、そうかもしれませんね。でも、お客様自身の意識って、この4〜5年で変わってきたのかなって思います。私が結婚式を挙げた頃に比べて、前撮りを自分らしくこだわる方が増えた気がします。サロンに来られるお客様の話を聞いていて、そう感じます。結婚式までの道のりも、思い出としておしゃれに残したいっていう方、徐々に増えてきているんじゃないかな。

阿部:そうだったらすごく嬉しい。「準備も楽しい」って思ってもらえるように、ドレス屋としてどんどん提案していかないといけないって思うんだよね。

アイデアを刺激しあって、
最旬の「これ、かわいい」を
世の中にアップ!

瑠美:阿部さんから見て、ドレス業界って進化してるって感じますか?

阿部:ファッション業界と比べると、進化してないって思う。だって、ウエディングには、「おしゃれ」ってワードがずっとなかったの。あったのは、クラシカルとか、ロマンティック、ラグジュアリー、エレガント、キュート、シンプルとかね。トレンディー、ファッショナブルっていう言葉がなかったわけ。それでも、ドレス屋にはお客様は来るの。だから、ドレス業界は定番ものばかり。だけど、ファッション業界には流行がある。で、その流行も進化する。ファッションは生きてるの。レギンスだって昔はダサかったけど、今はコーディネート次第でオシャレに見える。そういう進化がファッションにはあって、ウエディングにはない気がするんだよね。それをもっと変えていって、「今は、これがオシャレ」っていうのを作って、発信していきたいって思う。瑠美さんは、ヘアメイクとしてウエディングに関わるようになって、もっとこういう風にしたいとかある?

瑠美:最近、ずっとゆるいヘアスタイルを提案してきて、今はそれが浸透してきたなと感じています。だからなのか、今はかっちり系のヘアを見ると、素敵だなって感じることが増えてきました。以前だったら、「かっちりし過ぎてイヤ」って感じてたスタイルも、今見ると新鮮で。そうやってトレンドってどんどん変わるんだなって。それに合わせて、自分のしたいスタイルも変わってきました。だから、今はかっちり系のヘアスタイルを勉強してるんです。

阿部:そうなんだ!

瑠美:そう。これは阿部さんの影響力がかなり大きい。阿部さんは、行動が早いから。思い立ったら、すぐ行動(笑)

阿部:私、止まっていられないの(笑)

瑠美:「こんなの、かわいくないですか?」って見本をメールしたら、2時間後には「瑠美さん、作ったよ!」って!阿部さんみたいに、自分が素敵って思った物をパパって作る人、そういないと思うんです。それがすごく勉強になるし、どんどんやりたいことをやって、それに対してお客様に「かわいい」思ってもらえて、また新しいものが生まれていく。阿部さんじゃないと、私もこんなに新しいヘアスタイル、生まれなかったのかなって思います。

阿部:嬉しいなぁ。じゃあ、瑠美さんがヘアスタイルを考える時って、コーディネートを見てからの方が発想しやすいの?

瑠美:断然そう。昔からヘアだけで考えるのはすごく苦手で。だから、ドレスとかアクセサリーとか、商品やコーディネートを見た時、「こういうヘア作りたい!」って初めてイメージが沸いてくる。ベールを3枚重ねつけした時は、ヘアを含めたコーディネートの足し算、引き算がすごく勉強になった。

阿部:この時は、今までの編み込みとか、ゆるいヘアとはちょっと違うヘアに仕上げたよね。クラシカルな大人スタイルをコンセプトにして、アクセサリーとかもほとんど着けず、ヘアとメイクだけでみせた感じ。かわいかったよね。

瑠美:かわいい。

阿部:あとこれもかわいかったよね。あえてパニエを着せずに、ストンとしたラインで見せて、ヘアもナチュラルに。

瑠美:そぎ落としたシンプルな感じで。

阿部:で、ドレスのクシャっとした表情を出してね。本番の結婚式はほぼスタンディングか着座だから、このクシャッと感が見せられないけど、フォトだと動いた時のクシャっとした表情を見せられる。ドレス屋からすると、本当は全身見せてなんぼっていうのがあるけれども、このドレスはトータルの雰囲気を見せたかったの。座った時のクシャっていうのもかわいいよねっていうのが、見せたかった。

瑠美:ドレスの質感も伝わりますよね。

阿部:そうそう。今まではドレスの撮影だと、「絶対、裾はキレイに!」って必死に裾を伸ばしてた。でも、ドレスにはそれぞれ表情があるから、どの見せ方がドレスの良さを一番引き立たせられるか。ドレス屋として、ドレスをどれだけ素敵に見せるかがポイントなんだよね。

瑠美:フォトだからこそ伝えられるドレスの見せ方、表情、質感があるんだなって思います。

阿部:そう。しかも、今はフォトをSNSにアップしたら、反応がすぐ来る!お客様の反応って早い!このスピード感は紙のパンフレットじゃできないこと。きっとパンフレットが出来上がった数ヶ月後には、お客様は違うものに目移りしてると思うから。そう考えると、「今、これがオシャレ」「今、これが素敵」っていうのをSNSとかで発信するスピード感って、すごく大事なんだと思う。

瑠美:確かに。その反面、私たちのつくるものって、今までのウエディングにないものだから、正直、受け容れてもらえるかこわい部分もあるじゃないですか。カラーのベールとかもそう。でも、それをみんなにも「かわいい」って思ってもらえるのは、すごく嬉しいし、「次もかわいいもの、作ろう!」って原動力になりますね。

お洋服を選ぶようにウエディングクローズを
自由にコーディネートしてほしい。
そんな想いを込めた「Up to you」。

阿部:フォトに関していえば、昔に比べて、すごく自由にコーディネートができるようになったと思う。これをいかに結婚式本番で活かすかだよね。でも、現状はヘアチェンジとか、お色直しとかにすごく時間がかかる。だから、もっと簡単にスタイルを変えられたり、パッと着けるだけで雰囲気が変わったり。そういう提案ができればいいなって思ってる。花嫁はやりたいことがいっぱいだから。「あのスタイルもしたい!このスタイルもしたい!」って。

瑠美:本当にそうだと思います!そのサンプルを作るのが、私たちがやりたかったことだし、自分のやりたいスタイルが分からない、見つからないっていう人に「こういうのがしたかった!」って思ってもらえたら嬉しいなって思います。

阿部:そうだよね。それに、これからは結婚式自体のスタイルもいろいろ変わってくると思うんだ。例えば、料理が上手な人は、自分の手料理でもてなすホームパーティー形式にしたり、アウトドアが好きな2人だったら、キャンプみたいな結婚式をしたり。自分たちらしい結婚式のスタイルを求める人がもっと増えるんじゃないかなって。だけど、その時にドレスじゃ不釣り合いだし、私服じゃ普通過ぎる。だから、上は普通のお洋服で、スカートをチュールにすれば、ウエディング感をプラスできる!そういう自分で自由にコーディネートできるウェディングクローズがあったらいいなと思って立ち上げたブランドが、「Up to you」なんだよね。

瑠美:そう。「あなた次第」っていう意味の「Up tou you」。今の人たちって、自分でちょっとアレンジするのが好きだと思う。だから、そういう要素を大切にしたウエディングのコーディネートができればと考えて。

阿部:その一つが、「自分で着られるドレス」。普通のウエディングドレスって一人で着られないし、誰かに着せてもらわないといけない。でも、スカートタイプだったら、お洋服みたいに気負わず着てもらえる。チュールのスカートにトレーナーやTシャツ、ビキニに組み合わせたり。お二人らしいウエディングクローズをプロの目線でアドバイスして、一緒にスタイルを考えますっていうのが「Up tou you」。

瑠美:今からの人たちには、自由なウエディングスタイルをどんどんやってほしいんですよね。披露宴は難しいかもしれないけど、2次会とか、パーティスタイルの結婚式なら、もっと自分らしいコーディネートができるのかなって。Tシャツに、チュールスカート、ハットとか。で、そういう新しいコーディネートを阿部さんにはどんどん発信して欲しいし、私もそれに合わせてヘアを作りたい!私も「もっとこういうのをやりたい」って阿部さんに伝えて、相乗効果で良いものつくりたい!

阿部:わかるわかる!それに、ウエディングを分かっているドレス屋としては、アパレルには負けたくない。単にドレスを作って終わりではなくて、ウエディングのプロとしての提案をしていきたい。

瑠美:私は今までやってきたラフなスタイルも大切にしながら、和装の王道スタイルを素敵に、格好良く作れたらなって考えています。そのためには、やっぱり基礎が必要だから、今、日本髪を習ってます。

阿部:そうだね。凜としたスタイルの「大人白無垢」をやってみたいですね。古典な雰囲気は残しながら、今風にオシャレにアレンジして。

瑠美:白無垢のきれいなスタイルを活かしながら、もっと新しく、おしゃれに何かできたらな。角隠しがすごくオシャレだったり、綿帽子が素敵だったり。そういう提案もできたらいいなって思います。白無垢とか、和装が苦手っていう人にも「いいね!」って思ってもらえるように。どこまでやれるか、もっとアイデアを出しあって、いろいろ試していきたい!

阿部:うんうん!正直、「次の流行はこれ」とか、「次はこれが流行る」とかよくわかんない(笑)。でも、「これ、かわいいよね」「なんかこれ、おしゃれ」っていう提案をどんどん世の中に発信していきたいね!

Posted on 2017.02.09 by YouA